もりおか まりこ さん
日本食文化研究料理家
大学時代にマクロビオティックに出会ったことがきっかけで食の道を志し、食専門のコンサルティング会社勤務を経て、2015年にフードコンサルタントとして独立。ーブルコーディネーター、フードスタイリスト、マクロビオティックインストラクターの資格を持ち、料理を楽しむためのトータルプロデュースを行っています。
撮影にうかがった日は、もりおかさんが実行委員となって開催している「幕張マルシェ。」というイベント日でした。
海浜幕張公園で開催されており、次回開催は9月11日を予定しています。
【インタビューの進め方】
10の質問をメールで送り、回答していただいています。
質問は原則として同じ内容です。
質問内容が同じであれば、モノの見方や考え方などの差異が明らかになると考えたためです。
メールで回答をいただいてから、後日写真撮影などをしながら、追加質問をして、インタビューの補足をしています。
質問1
現在の会社の社長となった経緯を教えていただけますか?
現在、日本食文化研究料理家としてフードコーディネートやフードコンサルティングに携わる仕事をしていますが、もともとは料理を専攻していたわけではなく、大学では音楽療法という分野を専攻していました。
その頃、食事療法にも興味があり、日本の伝統食が世界的に見ても健康的に優れた食事であるという事を知り、日本の食文化や料理を学び始めました。
20代中盤で日本の伝統健康食を広める仕事をしたいと思っていたところに、ご縁があって地方の町おこしに携わる食品コンサルティング会社に入社しました。
メニュー開発や農村レストランの立ち上げなど、色々経験させて頂き、フリーランスの料理研究家・フードコンサルタントとして独立して現在に至ります。
私の場合、いつかは独立したいという強い意志ではなく、出会いやご縁やタイミングで気がついたらここにたどり着いていました。
質問2
社長になってから今日までを振り返ってみて、苦しかったことはどんなことでしょう。差支えのない範囲で結構ですので、できれば赤裸々に教えていただけませんでしょうか。
フリーになると、女性というだけでなめられる場面もありますし、利用しようと近づいてくる人もたくさんいます。
ご相談にのって、一銭にもならず振り回されたこともありましたし、それなりに名前の知られた企業にプレゼンして商品アイディアだけを盗まれたこともありました。
最初の頃は多少無理しても新規の仕事を作らないといけないという焦りもありましたし、目の前のことに必死だったので、お声掛け頂いた案件は全部首を突っ込んでいたのですが、結局自分の時間と労力を削られるだけで辛くなりました。
お陰で仕事も人づきあいも選ぶようになり、だいぶ鍛えられたと思います。
今は本当に信頼できる方からご紹介して頂いたご縁を大切に育てるようにしています。
質問3
逆に、楽しかったこと・うれしかったことはどんなことでしょうか?
良い作品が出来た瞬間や、お客様が満足して喜んで下さった時が一番嬉しいです。
メニュー開発やお店作りもそうですが、料理写真一つ撮るのも、クライアントやカメラマンさんや編集の方と共同作業で一つの作品を作り上げる場面が多いです。
だから、皆で一つの物を作りだして満足いくものが出来上がった時が、本当に仕事して良かったと思える瞬間です。
質問4
最近になって、趣味やライフスタイルは変わりましたか?
以前の趣味やライフスタイルと、今の趣味やライフスタイルについて、教えてください。
以前は休みの日と仕事の日のオンとオフがはっきりしていましたが、今はオンとオフの境界線が無くなりました。
もともと好きなことを仕事にしているので、趣味が仕事のようなものですが、最近は趣味と仕事の境目もなくなってきています。
美味しい物を食べたり作ったり、テーブルコーディネートは以前も趣味であり仕事の一部だったのですが、生け花や着物などの趣味も全て仕事の糧になっています。
日本食文化研究料理家として食文化を追及していくうちに、歴史にも興味が湧くようになり、伝統芸能を鑑賞したり寺を巡ったりなど、趣味の範囲が広がりました。
そうすると、江戸時代の料理のコラムのお仕事が入ってきたりして、自分でもどこから趣味で仕事か分からなくなっています(笑)
逆に出来なくなってしまった趣味は3歳の頃から続けていたピアノです。
毎日弾く時間が作れるようになったらまた再開したいです。
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質問5
自分の部下に紹介したい、好きな作家・作品、映画、ゲーム、趣味など、なんでも結構ですので、好きなことやおすすめを教えてください。
好きな理由・おすすめの理由も添えてください。
もっと日本の伝統や文化に触れて欲しいと思います。
それから本物の食に触れて欲しいです。
今の若い人たちは安くて大量生産されたものに囲まれて育っているから、丁寧に作られた食品を選ぶ目がなかったり、職人が作ったものを大事に使う習慣がないように思います。
だから真摯に物づくりをしている伝統食品の生産者や伝統工芸の職人の方々がどんどん減ってしまう。
本物の食材を知ること、自国の文化を知っている事は、価値観の軸を作ってくれると思います。
食材、器や布などの伝統工芸品など、若いうちから本物を知ることは一生の財産になると思います。
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質問6
仕事以外に、今、ご興味を持っていらっしゃることはありますか?それはどんなことでしょうか。
もしご興味を持っていることがなければ、なぜないのか、教えていただけませんでしょうか。
禅の世界にとても興味があります。
禅語を読んだり、禅寺へ行って精進料理を食べたり、座禅会に参加したりしています(笑)
あとは芸術に興味があります。
対象は絵画や器だったり、音楽、舞台だったり色々ですが、暇があれば美術館や建築物を見たり。
日本の伝統文化も好きで、歌舞伎や能や浮世絵なんかも最近よく見に行きます。
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質問7
好物といえる食べ物はありますか?
1日に食べる食事の回数は?
好きな食べ物はなんですか?が実は一番難しい質問です!
職業柄色々な料理を食べるので、和食ならイタリア料理なら、お菓子なら。。。と、ジャンル別に好きな食べ物があって、その中からさらに絞り込むことが難しいんです。
ただ、私にとって唯一なくてはならない食べ物が玄米です。
一週間くらい外食が続いて玄米を食べない日が続くと体調不良になってしまうんです。玄米のない人生は私の寿命をすり減らすと思います(笑)
一日に食べる食事の回数は2回です。
特別栽培米 大潟村あきたこまち 発芽玄米鉄分 1kg | ||||
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質問8
ドラマでよくある設定の、体はその人物のままで、心はあなた、というふうに入れ替われるとしたら、あなたは誰と入れ替わりたいですか?
その理由を教えてください。
具体的に誰というのはないですが、外国人になってみたいですね。
留学しそこねたせいか、フランスへの憧れが強いので、フランス人のシェフとかアートやデザインに携わる人。
全く違う文化圏で生まれた人として見える世界が見てみたい。
質問9
今、3か月間の休みが取れて、ボーナスとして1億円がもらえたとしたら、どんな風に過ごしますか?
海外を巡りたいです。
アパートメントを借りて暮らすようにして長めに滞在するのもいいなと思います。
色々な国のマーケットや、マルシェやレストランを食べ歩いて、現地の料理教室にも参加したいです。
お金は親孝行にも使いたいですし、旅行には母親も連れて行きたいです。
それでもお金が余ったら理想のキッチンスタジオを作りたいです。
日本の伝統工芸や技術もミックスした、ものすごくかっこいいキッチンスタジオを作ります。
3か月の休みが終わったらそこで仕事が出来るように(笑)
CooLith ステンレス天板 頑丈キッチンカウンター 幅120cm キャスター付 [日本製 完成品] | ||||
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質問10
もし人生をやり直せるとしたら、どこからやり直したいですか?それはどうしてでしょうか。
やりなおしたいと思った事はないですが、強いて言うなら大学生の時に戻って留学したいです。
当時から食べるのが大好きだった私に、母がパリへ料理留学をしたらと勧めたのですが、その頃は全く興味がなかったので音楽療法の道に進みました。
結局音楽はやめて食の道に進んだので、母親の勘は凄いなと(笑)
その時留学していたら今はどうなっていただろうって時々思います。
海外に暮らしてみることで他国の文化や、見えてくる日本の姿もあると思いますし、あとは、海外に人脈があると色んな意味で情報量が全く違うので、留学先で色々な国の友人を作りたいですね。
今からでもチャンスがあれば海外に暮らしてみたいです。
パリ食いしんぼう留学記―ル・コルドン・ブルーの日々 | ||||
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海外に飛び出す前に知っておきたかったこと | ||||
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