堀口英剛(右)さん
平岡雄太(左)さん
株式会社ドリップ 創業者
ドリップは、多数の情報発信者の中から、読者数が多く良質なアウトプットスキルを有したブロガーを「バリスタ」と定義し、バリスタの持つメディア内で製品PRをオーダーできるシステムを企業に提供しています。質の良いコンテンツであれば、いつまでも検索され、しかもクロージングまでの導線を描くことが可能なブログをつかって、「読者に好かれる広告」を発信しているドリップは、M1層に強い注目のメディアです。
【インタビューの進め方】
10の質問をメールで送り、回答していただいています。
質問は原則として同じ内容です。
質問内容が同じであれば、モノの見方や考え方などの差異が明らかになると考えたためです。
メールで回答をいただいてから、後日写真撮影などをしながら、追加質問をして、インタビューの補足をしています。
堀口さん
学生時代から始めたブログ「monograph(https://number333.org/)」が全てのきっかけ。
会社員として就職した後も複業として運営を続け、多数の読者とスポンサーが集まってきました。
会社では広告の営業を主に行っていたのですが、「これだったら自分や自分と同じようなブロガーでも大いに貢献できることがあるのではないか」という気付きがあり、今までのブログとそこで培った人脈を元に株式会社ドリップを創業しました。
平岡さん
Yahoo!JAPANに新卒入社し3年目に、副業としてそれまで続けてきた個人メディアを本格的に事業化したいと思い社内にて起案。
結果いまの会社では早期実現が難しいと判断し、Yahoo!JAPANの伊藤洋一さんにVCをいくつかご紹介いただき、今に至ります。
堀口さん
まだ創業して半年ということもあり、そこまで辛かったことや苦しかったことはありません。むしろ毎日が楽しくて堪らないくらいです。
会社として「楽しく働いている」「好きなことを仕事にしている」という人を応援したいのでまずは自分がそうなることが第一だと思いながら働いています。
とはいえ、これからが大変な時期だと思うのでこの気持ちを忘れずに進んでいきたいです。
平岡さん
正直まだ苦しいことはほとんどありません。
強いて言えば、自分たちが提供するサービスでどんな価値を提供できるのか。
サービスのコアとなる価値の部分を、自身で言語化できていなかったときは苦労しました。
堀口さん
特に嬉しいのは、企業の方から弊社のバリスタ(ドリップ所属のブロガー)の記事を見て
「これ本当に個人が書いてるの?」
「大手のメディアよりも何倍もクオリティが高いね」
「好きで書いているのが伝わってくる」
と良い評価をいただく瞬間ですね。
「個人」ということで軽視されがちな部分もありますが、今後はさらに、こういう情熱とスキルを持つ人間が評価される社会がやってくると思います。楽しみです。
平岡さん
自分がやりたいことを、自分が好きな人たちと一緒にできること。
またぼくたちに協力してくれているバリスタと呼ばれる個人メディアの運営者の方々が、活き活きと活動されているのを見るのがいちばん嬉しいです。
堀口さん
以前は大企業に務めていたので一応定時出社し、残業もそれなりにしていました。
独立してからはもっと勤務時間や体系が変わるかなとも思いましたが、意外とそうでもなく、10時から夜8時くらいまではいつも働いています。
きっと、一人で独立していたら、もっとだらけていたと思いますね。その点は二人で独立して良かったと思っています。
趣味はカメラにアニメ、マンガ、ギターと幅広い方だと思いますが、一番の趣味はやっぱりブログですね。
記事を書いてないと落ち着かない。
もはや最近こういう病気なんじゃないかと思ってます。
平岡さん
ほとんど変わってません。
本業の業務を終えたあと、自信が運営するメディアの記事執筆を行うという生活をもう5年ほど続けています。
あるとすれば飲み会に参加する回数が減ったことでしょうか。
堀口さん
定番ですが、オススメのマンガは「BLUE GIANT」。
とにかく熱くて、ひたむきで自分も何か頑張ろうと思わせてくれる作品です。
後はradicoで聴ける「星野源のオールナイトニッポン」もとてもオススメ。
この番組を聴いていると、ファンってこうやって増えていくんだなぁというのを実感します。
平岡さん
岡本太郎の『自分の中に毒を持て』という本です。
社会や他人に流されずに、自分の意志に沿って生きることの重要性が、岡本太郎独特の文体で語られていて読むたびに心が奮い立つ一冊です。
堀口さん
興味があるものに関してはもう留まることないくらいくらいです。
読みたい本も行きたい場所も数え切れないほどあります。
動画も撮りたいしスノボーも行きたい。
服も買いたいし美味しいものも食べたい。
こうやって考えると欲の深い人間ですね。
いちおう言い訳として、何をやってもブログのネタになると思い、積極的に何でも手を出そうと思っています。
平岡さん
今はWebでの情報発信を中心に活動していますが、最近は紙媒体での情報発信にも興味があります。
特にZINEやリトルプレスのような活動は個人としてチャレンジしてみたいと思っています。
堀口さん
たこ焼きですかね。月一くらいで食べます。
あと牡蠣。月一くらいで食べます。
平岡さん
辛いものが好きで、特に陳麻婆豆腐が好きです。
たいてい1日3食はきっちりと摂ります。
堀口さん
深キョンかなぁ…。
どうせなら体験したことのない女性と入れ替わりたいので、一番好きな女性ということで、深キョン。
平岡さん
スイスの路上で働く、レモネード売りの少年に入れ替わってみたい。
今は毎日休む暇もないほど動き回っているので、自分とは全く違う生き方をしている人の生活を体験して、自分の価値観を相対化してみたいです。
堀口さん
1億円全部ビットコインに変えて、普通にブログ書きます。
平岡さん
その後もずっと休めるように、1億円を何かに投資することを真剣に考えますね。
堀口さん
今のところの人生にはとても満足してるのでやり直さなくてもいいかなぁ。
強いて言えば幼いころに球技をやっておけばよかった。
僕、剣道部だったので。
こうやって自分のできなかったことを息子に託したりするんでしょうね、きっと。
平岡さん
中学生から。
高校以降の人生は全く後悔がないのですが、中学生の頃は転校があったり、環境の変化が大きく、あまり周囲に馴染めなかった印象が自分の中であるので。
GAFAとは、Google、Amazon、Facebook、Appleの頭文字をつなげたもの。
「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」では、この4社が過去20年間、そして今後も、消費社会を作り変えていることを、豊富なデータを元に描き出しています。
著者は、ニューヨーク大学スターン経営大学院教授で、起業家としていくつもの会社を起こした経験のある人物。
翻訳は、渡会佳子さんという方で、原文のニュアンスをとてもうまく伝えてくれています。
翻訳者の読みにくさ、理解のしにくさは、まったく感じませんでした。
Amazon売り上げランキング13位というのも、日本語の読みやすさによる力が大きいのではないでしょうか。
前の投稿で取り上げた「「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書」で、アウトプットが大切、とあったので、今度はアウトプットの本を読もうと思って購入しました。
Amazonのランキングで1位だったので、まよわず買いました。
著者の樺沢紫苑さんは精神科医なので、心理学的な裏付けデータが随所に引用されていて、説得力があります。
そして、このような引用についても、信用される、説得力のあるアウトプットのテクニックの一つだと書いてあります。
つまり、「学びを結果に変えるアウトプット大全」そのものが、理想的なアウトプットになっているのです。
2浪して東大に入ったという現役東大生が、東大に入るためには?と考えて実践した、読書ノウハウをまとめたものです。
著者の西岡壱誠さんは、いわゆる進学校出身ではなく、おまけに入った高校でもビリのほうで、偏差値35だったと書かれています。
まさに「ドラゴン桜」を地でいく東大生、のようです。
昨年、作家の一田和樹さんとの飲み会の席で、一田さんが「日本人は識字率100%だといわれていますけど、実は文字が読めない人が増えているらしいんですよ」とおっしゃったことが、わたしのなかではずーっと気になっていました。
一田さんはサイバーセキュリティの視点から、識字率や長文を読む力が失われることによって、過激なタイトルやツイートだけがひとり歩きしたり、フェイクニュースに疑問を持たない人が増えているのではないか?という指摘をなさっていたように記憶しています。
クリックやリツイート、「いいね」は、内容を確認して行っているわけではなく、反射的に行っている可能性が高い、というわけです。
一応、大学で教えている立場として、とても気になるテーマです。
それ以来、たまに行く書店では、この手をテーマにした本を探していたのです。
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」では、「東大にAIは合格できるか」をテーマにした、東ロボくんプロジェクトの経験から得た知見をもとに開発されたRST(Reading Skill Test)の結果が、第3章でくわしく解説されています。
衝撃でした。
本書は、歴史学者で、武家社会について研究なさっている笠谷和比古先生が、1990年代に著されたものです。
ひとくちで説明するなら、武家社会と、現代の日本企業との共通性に関する学術論文です。
学術論文なのでおもしろくないわけではなく、むしろ、歴史好きにとっては新しい視点を与えてくれる内容です。
「PRE-SUASION ープリ・スエージョンー:影響力と説得のための革命的瞬間」読了。
著者は、影響力の研究の大家であるロバート・チャルディーニ博士。
ロバート・チャルディーニ博士の顧客には、グーグル、マイクロソフト、コカ・コーラなど、グローバル企業が名を連ねています。
ロバート・チャルディーニ博士による影響力とは、販売促進のために使われている、様々な心理学的、行動学的、認知科学的なテクニックのことです。
本書では、顧客が財布を開きやすくなるためには、PRE-SUASION(プリ・スエージョン)、つまり下準備が重要であると書いています。
では、下準備とは?
脳科学者・中野信子さんの「シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感」読了。
中野さんは今回で2冊目、最初に読んだのは「サイコパス」でした。
彼女の著作には、愛や信頼といった、一般には良いとされる感情をとりあげ、「それは本当に良いことなのか?」という問題定義がいつもあります。
絶対的な善と考えられるテーマに対して疑問を提示し、それを脳科学的に解説してくれます。
今回のテーマは、社会性や人間性、そして正義です。
これらのテーマは、日本人が世界のなかでも異色といっても良いほどの特性をもっており、さらにはその特性は遺伝子によって生まれつき決められている、というものでした。
生きづらい、息ができないと感じている人には、ぜひ手に取ってほしい内容です。
オランダ出身の歴史家でジャーナリストであるルトガー ・ブレグマン(Rutger Bregman)の「隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働」を読んでいます。
1988年生まれの著者による、21世紀の生き方みたいな内容?
まだ読了していないのですが、さすが歴史家というだけあって情報量がすごく多いので、ブックレビューというよりは覚書として、これから1章ずつ書いていきます。