前回、海外アワードを狙いましょう!と書きましたが、まずは、海外のアワードを受賞するとどんなメリットがあるのか、について確認しましょう。
そう、連載第2回は、アワード受賞の目的を明確にするために読んでいただきたいのです。
単純に「販促のために賞レースに出るわけでしょ」と思っているそこのあなた。
あなたは間違っていませんが、それがすべて正しいわけではありません。
海外アワードの受賞には、実に多方面にわたるさまざまな効果があるのです。
その効果について、世界最大規模の独立系ビジネスアワードのスティービーアワード(The Stevie Awards)を例にとって解説していきます。
The Stevie Awards
【メリット1】
英文またはマルチリンガルサイトで企業名や商品名が紹介される
みなさんは、そんなの当然でしょ、とお考えだと思いますが、アワードにエントリーして受賞した企業および商品のみに与えられるこれは特権です。
海外PRの仕事をしているとわかりますが、海外のサイトで企業名や商品名を掲載してもらうことは至難のわざ。
バイヤーとアポイントメントを取るより難しいといっても過言ではありません。
バイヤーの目に留まりさえすれば良いPRと、サイトに掲載されるPRとでは雲泥の差があるのです。
もし海外サイトで紹介されたいと思ってPR活動をするとなったら、お安く見積もっても300万円くらいかかります。
通常は1000万円くらいかかると思った方が良いです。
どのように掲載されたいのかによってPRの費用には幅がありますが、百万円単位だと思ってください。
しかしアワードで賞を獲得すると、数万円のエントリーフィーだけで企業名や商品名が紹介されるのです。
受賞を確実にするための準備として、英文翻訳を専門家に頼み、補強材料として動画も制作すれば30万以上の別途費用がかかりますが、それでも10分の1のコストなのです。
【メリット2】
エントリー時に作成した資料がそのまま自社の日英サイトになる
スティービーアワードの日本代表をつとめていたとき、エントリーを希望される企業の資料作りのお手伝いを何度もさせていただきました。
スティービーアワードの場合、エントリー本文は500ワードを少し超える程度しか書けません。
その本文をつくる前に、まずは、企業紹介・商品紹介をA4・20ページ以内にまとめた日本文の資料と、これを英文に翻訳したものの2つをつくるのです。
販売促進のためにも、どんな企業であるのか、をグローバルスタンダードで説明しなければなりません。
ではグローバルスタンダードの企業説明とは何でしょう?
それは投資や出資を受けるときに作成するような、IR資料とほぼ同じ内容のものなのです。
上場企業なら当たり前にある資料ですが、海外アワードで名前をあげよう!という企業には、残念ながらこれがありません。
だから、アワードにチャレンジするわけですけど・・・。
ですから、まずはこの資料をつくること。
日本語版と英語版ができますから、自社のWebサイトの改修を、この資料をもとに行えば、海外からのアクセスにも十分に対応できるWebサイトができるのです。
サイトが英文対応していれば【メリット1】の効果がより感じられます。
【メリット3】
新聞掲載可能なプレスリリースを配信できる
受賞後の活動になりますが、国内の新聞掲載はほぼ間違いありません。
地方紙、業界紙なら、間違いなく掲載されます。
また自社のWebサイトにニュースとして掲載する→SNSでの認知を得る、ということもしやすくなります。
ネタ不足に悩む企業の多くが、まじめに製品をつくり、サービスを提供している、いわばPR下手な企業です。
言葉で上手に自社を説明することが下手、むしろ、そういうことはテレくさいとさえ思っています。
しかし、海外アワードで受賞したことは事実。
事実だったら、大々的にお披露目できるはずです。
【メリット4】
受賞ロゴが自由に使える
スティービーアワードに限らず、海外アワードの多くが、受賞者だけが使用できる受賞ロゴを作っており、その使用には制限がほとんどありません。
Webサイトにつかったり、プレスリリースにいれることは外せませんが、ほかにも、
名刺に入れる
→ 名刺交換のときの話題に!アイスブレーカー(お話のきっかけ)になります。
マグカップやTシャツなどにプリントする
→ 設立記念日などに配布する
等々。
使い方はいろいろで、IWCでチャンピオンになったほまれ酒造さんの場合は、ロゴだけではなくキャッチコピーにして、日本酒の首にラベルとして下げています。
【メリット5】
授賞式に参加してグローバルなビジネス人脈を作ることが可能
授賞式は、開催地の一流ホテルで行われ、そのホテルの最大の宴会場で開催されます。
わたしはマイアミとソウルの授賞式に参加したことがありますが、総勢500人以上、地元のメディアのほかにもネット系の取材が入り、主催者による受賞コメントの動画撮影もあります。
1テーブル10人の丸テーブルが基本です。
希望すれば、取引したい企業のとなりの席になることも可能です。
授賞式はそういう場、つまり人脈形成の場として利用してほしい、と主催者の多くが考えています。
隣になれば、挨拶することになり、自然と名刺交換になることもあります。
もっともパーティの場でいきなり名刺交換は難しいですが・・・。
でも、お話はできます。
「どんなことで受賞したの?」
「***で受賞した〇〇さんですか!お目にかかりたかったんですよ」
相手に話しかければ、いろいろと教えてくれます。
そして、さりげなくこちらからもいろいろと説明して売り込むことができます。
最低限の英語レベルは必要ですが、相手もネイティブではない可能性が高いので、正しい英語でなくとも、伝えたい・仲良くなりたいという気持ちのほうが大事です。
わたしは常にそういう気持ちでしゃべってます。
【メリット6】
アジア各国での営業がしやすくなる
アメリカ発のアワードの場合、アジア各国での営業がしやすくなります。
アメリカの影響力がそれだけ大きい、そして、アメリカに対する印象が悪くはない。
むしろビジネスにおいては、アメリカは目指すべき場所だと考えている人が多いからだと思います。
そのアメリカで賞を取った、という事実は、会える人の格をあげてくれます。
相手の見る目が、間違いなく変わります。
初対面の方とのアポイントメントもとりやすくなるので、わたしが海外営業のサポートを行う際には、ぜったいに米系アワードを取ってください!とお願いしています。
以上が、海外アワードで受賞したときのメリットです。
スティービーアワードの場合、受賞コメントを動画公開しています
から、その動画を利用することもできますね。
次回からは、いよいよエントリーシート攻略法に進みます。
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