これは、2011年12月23日にブログのほうで紹介した記事です。参照が多いようですので、こちらでも紹介します。
最近、アパレルブランドとおつきあいしていますが、中国のマーケットに出ていきたい、という希望をよく聞きます。
実際、そういう皆さんのお手伝いをしていますが、いったいどんな手続き手順が必要なんでしょうか?
中国の品質管理として、「強制標準(GB)」というものがあり、これが法的拘束力をもっていることが、最大の特徴だと思います。
中国国内で生産した製品は、出荷前、品質検査が行われ、この証明書がなければ販売流通網に乗せることができません。P/L法だと、出荷後のクレームにメーカーが対応することを義務付けていますが、中国の場合、クレームが出ないように出荷前に証明する、ということらしいです。
同じように輸入品(日本からの輸出品)にも、品質検査を受けて合格したことを証明するものを持っていたほうが有利、だそうです。しかし、証明書も偽造が多いため、葵の御紋とはなりません。これがやっかいなところです。
品質検査とは何を指すのか?
品質検査は2つあります。GB18401-2010(基本安全技術規範) と GB/T2660-2008(製品標準試験)です。
GB18401-2010 のほうは、ホルムアルデヒド含有量や染色堅牢性、禁止染料の有無などを調べるもので、製品をばらばらにして調べます。
GB/T2660-2008 は、製品の優劣を決めるもので、色落ちやしわ、寸法変化率などを数値化し、優等品、一等品、合格品の3段階に分けます。
検査は約1週間かかり、検査結果の証明書がもらえます。
下げタグと縫い付けラベルを、とにかく中国語の表示で、GB5296-4-1998(真ん中の4が繊維製品を表す仕様説明表示)に準拠したものを作り、下げる、または縫い付ける必要があります。
中国には専門業者もいて、大手アパレルはそういうところを利用しているみたいです。
しかし、品質検査の証明書があっても、検疫の判断で、破棄・返品などがあり得ます。
証明書はリスクを軽減する、つまり罰金額を交渉する材料なんだそうです。だからわかりにくいんですね。
中国に限らず、新興国には独自規格がありますので、事前に十分にチェックしたほうが良いと思います。
おすすめはJETROです。